オンライン水質分析計 TOC-4110

フランスの首都パリから約10km東に位置するサン・モール・デ・フォッセ市の浄水場( Water and sanitation service, Saint Maur des Fossés city )で水道水の製造と品質管理の責任者であるFrançoise Heuillard氏にお話をうかがいました。この浄水場はマルヌ川のほとりにあり,その取水口における原料水の水質監視にTOC-4110が用いられています。 このTOC-4110は2011年3月に設置されました。その試料採水器には設置場所の事情に合わせた工夫が施されており,測定データは電流出力とModbusで送出されています。

今回のCustomer

Ms. Françoise Heuillard
Responsible for production and quality of drinking water
Water and sanitation service, Saint Maur des Fossés city

※掲載内容(所属団体,役職名等)は取材時のものです。

Water and sanitation service, Saint Maur des Fossés city様 Webサイト

インタビュー

この街は緑に満ちていてとても心地が良いですね。Heuillardさんの街が人の健康と環境保護にいかに熱心に取り組んでおられるかを実感しました。こちらの自治体のホームページの冒頭にある「自然を愛する街」というフレーズもなるほどと共感しました。
さて,まず最初にTOC-4110をお使いになる目的をお聞かせください。

私たちは,水道水の汚染事故を防ぐために浄水場の取水口で原料水の水質を監視しています。一般的な測定項目はpH,導電率,温度,溶存酸素,アンモニア,TOC,そして都市部では炭化水素を加えますが,その地域の水質の特性に応じて適宜選択します。フランスにおける水道水のTOC上限値は2mg/Lです。

なぜTOC-4110をお選びになったのでしょうか?

市はオンラインTOC計購入の際,信頼性,堅牢性,測定精度,そして維持管理の容易さを重視しました。さらに私たちは,フミン酸やフルボ酸を多く含む河川水のTOC測定を行うため,有機体炭素の酸化分解能力の高さを強く要求しました。その結果,私たちの要求を満たしたTOC計がTOC-4110だったのです。また,私たちは購入に先立って島津製作所製TOC計を2台見学しました。ひとつは化学工場の排水管理に用いられているTOC-4110,そしてもうひとつは水道水管理用途に用いられているラボ用TOC-Vでした。

TOC-4110を今までお使いになった中での感想をお聞かせください。

TOC-4110が設置されてからほぼ1年半になります。稼動初期に行った性能テストをTOC-4110はすべて満足しました。そして今,TOC-4110は維持管理にほとんど手間とコストがかからないので非常に気に入っています。測定データも安定しており,実験室で採ったデータとの整合性も優れています。

TOC-4110の長所や利点はどのような点とお考えでしょうか?

まず,私はBODやフルボ酸濃度が高い試料に対するTOC-4110の測定性能に満足しています。もうひとつの利点は測定感度が高いことです。製造した水道水のTOC測定をすることがあるのですが,測定パラメータを変更することなく5%以内の精度で良好に測定することができるのです。こういう場面ではTOC-4110に備わっているオフライン試料測定機能が便利なのですが,近い将来このオフライン採水ポートをオンライン用とし,原料水と製造水の2流路測定仕様に変更する予定です。

TOC-4110に対してお望みになる改良点などのご意見をお聞かせください。

私たちが日常の実験用純水として使用する脱イオン水は時間と共に僅かにTOCのブランク値が上昇し,これが高感度TOC測定に悪影響することがあります。これを防ぐため,TOC計内蔵の自動純水精製機能があればありがたいと考えています。

これは他のお客様からもおうかがいしている要望であり,すでにお応えするオプションがございます。

本日は興味深いお話をいただき,ありがとうございました。お聞かせ頂いたご意見を参考にさせて頂き,将来の製品開発に役立ててまいります。Je vous remercie beaucoup pour votre cooperation, et je vous souhaite beaucoup de succès avec notre instrument. Merci pour votre confiance.

インタビュアコメント

オンラインTOC計 TOC-4200


浄水場の取水口におけるTOC監視は,水道水汚染事故を未然に防ぐためにますます重要視されています。TOC-4110のような燃焼酸化方式を採用したTOC計は,難分解性有機物の検出能力に優れるためにこの用途に適しており,広く活用されています。
TOC-4110は2011年10月に新製品TOC-4200に引き継がれました。TOC-4200は,TOC-4110で培われた技術を継承し,さらに市場からのフィードバックを生かした多機能オンラインTOC計です。

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