MALDI-TOFMSによる高速微生物同定システムの紹介
現在,微生物の同定には,グラム染色法や選択培地を用いた生理生化学的方法,免疫化学的方法などが用いられています。これに対し今回紹介するMALDI-TOFMSによる微生物同定システムは,菌体からの直接MS分析で得られるスペクトルが,それぞれの菌に固有の分子によって異なったスペクトルパターンを示すことを応用したものです。サンプル調整から測定までわずか3ステップで行えるため,測定開始からわずか2分で同定作業が行えるのに加え,目視確認なども不要で従来法にくらべて簡単・迅速なことを特長としています。
本システムは過去10年以上に渡って蓄積された微生物種由来のスペクトルを60,000以上含んだデータベースを備えており,従来にない超高速・高精度で簡便な微生物同定を可能にします。
自動マイクロチップ電気泳動装置を用いた食品に由来する菌などの同定
特定の微生物の存在をPCR増幅産物の有無で評価する目的で,マイクロチップ電気泳動装置MultiNAを用いて,食中毒菌やカビの検出・同定,さらにアレルゲンの検出例をご紹介します。これらは食品検査においてとくに有効と考えます。