ガスクロマトグラフ(GC)検出器 ECDセル 地震後点検のお願い

ガスクロマトグラフ(GC) のECD(エレクトロン キャプチャ ディテクタ)検出器は,β線を放出する放射線同位元素(ニッケル63)が封入されている密封放射性同位元素装備機器です。 弊社ECDセルは,装置の落下や筐体の損傷程度では線源が露出しない充分な強度と耐火性を有する密封構造で,安全性は確保していますが,地震により紛失・損傷していないかのご確認をお願いします。

当社ECDセルは,放射性同位元素の線源をセル本体内部に装着し,セル本体の材質はSUS容器です。 容器外側は自然放射線量の極低レベルまで,遮蔽されています。
ガスクロマトグラフ本体に損傷がなく装着されたECDセルにも損傷なければ,放射線源の漏洩はありません。 予備線源など,ガスクロマトグラフに装着されていないECDセルのご確認もお願いします。 外観上の損傷が無ければ異常なしです。(お客様ラボ独自に管理基準/管理レベルを設定されている場合は,それに従ってください。)

■ 損傷が見つかった場合

ECDセルが強い衝撃を受けたり,サンプルやカラム由来ではないと思われる固形物がECDベントやカラム接続部に認めらるなどECDの破損が疑われる場合は,サーベイメータで放射線源の漏洩の測定を行う必要があります。 この測定結果に異常がある場合は,原子力規制委員会原子力規制庁 原子力防災課事故対処室への報告とECDの廃棄等の適切な処置が必要です。
損傷が見つかった場合はそのままにして弊社営業までご連絡ください。 弊社営業が訪問し,必要に応じて放射線量の測定をいたします。

お客様自身で漏洩の確認をされる場合は,サーベイメータをβ線の検出機能が働くように設定し,装置の周りで漏洩の測定を行ってください。 指示値がバックグラウンド(自然に観測される量)から変化しないことを確認して下さい。 (通常自然放射線量は0.3マイクロシーベルト毎時程度。本ECDセルの出荷基準は0.5マイクロシーベルト毎時以下)

■ 拾得物として当社ECDセルが発見された場合

当社ECDセル(または,ECDセルを装着したガスクロマトグラフ)は,放射性同位元素が含まれています。 一般廃棄物とせず,必ず警察へ拾得物として届出してください。 拾得されたECDセルが,ガスクロマトグラフ本体に装着された状態の場合は,ECDセルを外さず,ガスクロマトグラフ本体毎,警察へ拾得物として届出してください。

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