インフルエンザウイルスには,A,B,Cと3つの型があり,A型に関しては H1〜H16,N1〜N9の亜型があります。
これら亜型の判定する場合等に,遺伝子による解析が広く用いられています。
解析はターゲットとなる遺伝子領域をRT-PCRにより増幅し,その増幅産物の有無およびサイズを検出することで行います。
遺伝子増幅産物の検出方法の1つにゲル電気泳動がよく用いられます。 しかしながらゲルの作成やサンプリング,写真撮影など
手作業の連続でありしかも再現性が低いため,複数のゲル写真を比較することは困難です。
DNA/RNA分析用マイクロチップ電気泳動装置 MCE-202 “MultiNA” は,ゲルの作成が不要であり,
最大108サンプルまで自動で分析でき,また分析日の異なるデータも一度に表示できる,といった
これまでのゲル電気泳動にはない特長があります。
今回 MultiNA を用いてインフルエンザウイルス遺伝子(A香港型およびAソ連型)を検出した例をご紹介いたします。
|
<分析方法>
【RT-PCR】
| サンプル |
: |
以下の2種のインフルエンザウイルスからそれぞれ抽出したRNA |
|
|
(1) インフルエンザウイルス A/H1N1亜型 (Aソ連型:ATCC VR-546株) (2) インフルエンザウイルス A/H3N2亜型 (A香港型:ATCC VR-544株) |
| 試薬 |
: |
RT-PCR キット |
| 検出プライマ |
: |
国立感染症研究所「病原体検出マニュアル」に記載の A/H1 およびA/H3 |
| 増幅産物 |
: |
H1型 729bp,H3型 1143bp |
【MultiNA分析】
| ・ |
DNA-2500 Kit |
| ・ |
SYBR® Gold nucleic acid gel stain |
| ・ |
pGEM® DNA Markers |
|
 |
<分析結果>
インフルエンザウイルスA/H1N1亜型からH1領域,およびインフルエンザウイルスA/H3N2亜型からH3領域のRT-PCR増幅産物をそれぞれ検出することができました。
DNA/RNA分析用マイクロチップ電気泳動装置 MCE-202 "MultiNA" では測定結果が電気泳動イメージやエレクトロフェログラムとして得られます。
また,増幅産物のサイズ推定値や濃度推定値は標準サンプル(ラダー)の検量線から算出され数値として表されるため,ターゲットとする増幅産物の判定が容易となります。
|
| |
|
L :pGEM® DNA Markers Lane 1 : Primer H1/Target H1(729bp) Lane 2 : Primer H1 / Target NC
(423bp) Lane 3 : Primer H3/Target H3(1143bp) Lane 4 : Primer H3 / Target NC ※NC ( Negative Control )
|
| |