PETフィルムの引張試験
【規格番号 ISO527-3:2012(JIS K 7127:1999)】

はじめに

プラスチックの材料試験方法として引張試験は広く採用されており,得られたデータは新規材料開発や品質管理を行う指標とされています。プラスチック材料の引張特性として広く評価されている項目としては,引張弾性率,引張強さ,引張破壊ひずみなどがあります。
今回は,PETフィルムに対して,伸び計を用いて採取した変位データを元に引張破壊ひずみを測定し,引張強さについても評価を行いました。

測定・治具など

フィルムの引張破壊ひずみを正確に測定する場合,サンプルに影響を与えずに変位測定が可能な非接触方式の伸び計が有効です。また,これらの物性値を測定する際にはサンプルを均等に把持し,シワの発生等を抑えることが求められるため,つかみ具についても十分に検討を行う必要があります。本試験のように,フィルムの引張試験においては非接触式伸び幅計および箔用つかみ具を使用することを推奨いたします。

測定結果

Fig.1 試験の様子

Fig.2 試験力と変位の関係

フィルムの引張試験システム

試験機   :AGS-X
ロードセル :1 kN
試験治具  :1 kN用箔用つかみ具
伸び計   :非接触式伸び幅 TRViewX240S
ソフトウェア:TRAPEZIUM X(シングル)

TRAPEZIUM LITE X

卓上形精密万能試験機
AGS-X

特長

  • 高精度ロードセルを採用(高精度形は0.5級,標準形は1級)
    ロードセル定格の1/500~1/1の広い保証範囲。信頼性の高い試験評価をサポートします。
  • クロスヘッド速度範囲
    0.001~1000 mm/minの広範囲で試験可能です。
  • 高速サンプリング
    最高1 msecの高速サンプリング。
  • オペレーションソフトウェア TRAPEZIUMX LITE X
    効率を高めるシンプルなソフトウェアです。
  • ジョグコントローラ(オプション)
    クロスヘッド位置を手元で操作できます。ジョグダイヤルを用いることで微小な位置調整が可能です。
  • 応用試験装置
    ラインナップされている豊富な治具に取り替えることにより,様々な試験に対応可能です。